有料老人ホームで見た4つの爪トラブル|施設に入っても、爪のケアは届いていない

雑記

有料老人ホームや介護施設に入居すれば、日々の生活は整う。 食事・入浴・排泄のサポートはある。でも——爪のケアは、どうでしょう?

施設のスタッフは毎日一生懸命働いています。でも、慢性的な人手不足の中で、爪の専門的なケアまで手が回ることは、残念ながらほとんどありません。

あしよしは、有料老人ホームへの定期訪問フットケアを行っています。今日も施設を訪問してきましたが、改めて感じたことがあります。

「こんな爪の方が、施設にはたくさんいる」

今日出会った4つの症例を、ご紹介します。

爪が分厚くなり、黄色く変色しています。これは**爪の肥厚(ひこう)**と呼ばれる状態で、加齢や血流の低下によって起こりやすくなります。

爪が硬く厚くなると、通常の爪切りでは歯が立たなくなります。無理に切ろうとすると、爪が割れたり、周囲の皮膚を傷つけてしまうことも。

施設のスタッフから「爪が硬くて切れない」という声をよく聞きますが、まさにこの状態です。専用のやすりや器具でやわらかくしながら、少しずつ整えていきます。

爪がぼろぼろと崩れ、白く濁っています。これは爪白癬(つめはくせん)、いわゆる「爪水虫」が疑われる状態です。

爪白癬は、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が爪に感染することで起こります。高齢者の施設では、集団生活という環境もあり、感染が広がりやすい側面があります。

爪白癬は皮膚科での治療(内服薬・外用薬)が必要です。フットケアの場面でこのような状態を発見したときは、施設スタッフや家族にご報告し、受診をおすすめしています。「気づいてあげられる目」があること——これも訪問フットケアの大切な役割だと感じています。

症例②よりさらに進行し、足の複数の趾(ゆび)全体に爪白癬が広がっている状態です。爪が消失しかかっているものもあります。

「いつからこうなったのか、気づかなかった」——ご家族からこういった言葉を聞くことがよくあります。施設に入居すると、家族が足元を確認する機会は一気に減ります。定期的にプロの目が入ることで、このような変化を早期に発見できます。

爪が内側に巻き込み、皮膚に食い込んでいる陥入爪(かんにゅうそう)に進行するリスクの高い状態です。周囲に赤みもあり、痛みを伴っていることが多い状態です。この方は歩いていないため、痛みはありませんでした。

しかし、このまま爪が伸びていくと、皮膚に食い込んで炎症になることがあります。

問題は、言葉で「痛い」と言えない方が多いということ。認知症や言語障害のある方、我慢強い高齢者の方は、痛みがあっても表現できないことがあります。足をかばうような動作、歩行の変化、表情のこわばり——そういったサインを見逃さないようにしながら、ケアを進めています。

今日の4症例を通じて、改めて感じます。施設に入居している高齢者に爪トラブルが多い理由には、いくつかの背景があります。

① 加齢による爪の変化 
年齢とともに爪は厚く、硬くなりやすくなります。血流も低下するため、爪の再生も遅くなります。

② 基礎疾患の影響 
糖尿病や循環器疾患のある方は、爪や足先への血流が特に低下しやすく、爪トラブルが起きやすい状態です。

③ 専門的なケアが届きにくい環境 
施設スタッフは多忙です。入浴介助や食事介助を優先する中で、爪のケアは後回しになりがちです。また、専門的な技術や器具が必要な爪の状態は、一般の爪切りでは対応が難しいこともあります。

定期訪問フットケアという選択肢

あしよしでは、有料老人ホームや介護施設への定期訪問フットケアをご提案しています。月に1〜2回、専門家が施設に伺い、入居者の方一人ひとりの爪と足の状態を確認しながらケアします。スタッフの方の負担を減らしながら、入居者の方の足元の健康を守ることができます。

爪が硬くてスタッフが切れない」「入居者の足の状態が気になっている」という施設担当者の方、まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

施設に入っても、爪の専門的なケアは自動的には届きません。今日の4症例のような状態は、決して珍しくありません。

足元の小さな変化が、歩行の悪化や転倒リスク、感染症につながることもあります。定期的なフットケアで、入居者の方の生活の質(QOL)を守ることができます。

施設関係者の方も、ご家族の方も——「こんな爪の人がいる」と感じたら、ぜひあしよしにご連絡ください。

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