訪問フットケア あしよし」では、ご高齢の方や身体の状態に合わせた個別ケアを行っています。
今回は、90代女性のお客様の症例をご紹介します。
肥厚爪と巻き爪のケアをご希望で、耳が聞こえないため筆談でやりとりを行っています。
ご家族と協力しながら、安全に短時間で仕上げる工夫を行っています。
ご依頼の経緯と背景
90代女性。6週間に1回のペースで訪問しています。
エリア外のため出張費は+2,000円、合計6,000円のケアです。
陥入爪の既往があり、白癬治療はされていませんが、爪が厚く変形し、
爪の端が皮膚に食い込まないようにとのご依頼でした。
訪問時は近くにお住まいの娘さんが同席され、
耳が聞こえないお母様のためにスマホで筆談をしてくださいます。



ケア内容
初回は肥厚と巻き爪が強く、ケアに60分かかりました。
2回目以降は「できるだけ短時間で」とのご希望を受け、
40分以内で安全に整える施術へと工夫しました。
短時間といっても、
「高齢者の足の爪を安全に整える」には、
適切な道具・経験・判断力が必要です。
厚く変形した爪は、切り方を誤ると痛みが残る場合もあり、
時間と技術のバランスが求められます。
お道具の準備
- 足浴時用の500mlの水筒に給湯器でお湯をもらう
- タオルを一枚お借りする
- 滑り止めシート、足枕を置いた足台にシートを敷く
- ライトを準備
- 粉塵対策用でビニールをかけたライトを準備
- 道具用のバッグから、トレイ、ニッパー ゾンで、ビットのみ取り出す
- あとは、カバンの中(アルコールシート、角質軟化剤、水スプレー、保湿剤、石鹸、グラインダー)
- ゴミ袋を準備
- 🕰️ 時計で時間確認
ケア中の工夫と観察
- 爪端の圧迫を減らすよう薄く整える
- 爪周囲の角質除去を最小限に
- ケア後の保湿を丁寧に実施
- コミュニケーションはスマホ筆談でゆっくり進行(娘さんに意思疎通の確認はしていただく)
当日のケアの流れ
到着すると、「膀胱炎でトイレが近いの、早くしてね」とお声がけがありました。
焦らず、まずは速やかに道具を準備し、ケアを開始しました。
巻き爪はこれまでにケアをしているため、表面はややガタついていましたが、比較的切りやすい状態でした。ただし、爪の端を触ると痛みがあるとのことだったため、その原因を慎重に確認しながら爪をカット。その後、やすりで丁寧に仕上げました。
すべての爪を切り終えたあと、足全体を石鹸で洗浄し、ゆびの間や爪周りを清潔に。
最後に市販の白癬用の塗り薬を塗布し、保湿ケアを行いました。
ケア全体は約40分で終了。
「すっきりしました」と笑顔で言っていただけました。
爪のトラブルでご依頼いただく方は、
定期訪問を重ねることで痛みや不快感がなくなり、「もう爪切りはいいかな」とおっしゃる方もいます。
それでも、ほとんどの方が「また来てね」と言ってくださり、ケアそのものや会話を楽しみに待ってくださっています。
そんな存在になれて、とても嬉しく思います。
ご家族の反応

痛くない。はい、ありがとう

短い時間でも仕上がりがきれいで、母も痛がらなくなりました
お客様は、膀胱炎症状で、トイレが近く、足も浮腫んでいました。疲労感を感じやすいので、できるだけお顔を見ながら、指でオッケー?と聞きながらケアをしました。ケア中、ケア後はご不満の声はなく、すっきりされたご様子でした。
今後のケア方針
次回も6週間後の訪問予定です。
肥厚爪は白癬が背景にある可能性があるため、ケア後の足の清潔と保湿を続けていただくようお願いしています。外出はほぼできないので、受診は難しく、可能な頻度でいいので、市販の爪白癬のお薬を塗ってもらっています。

まとめ
- 耳が聞こえない方でも、スマホ筆談で安心してケアができる
- 短時間でも安全で痛みのない仕上がりを心がけている
- 高齢者の足の爪ケアは「時間」ではなく「技術」で決まる
訪問フットケアは、
「家から出られない」「痛みが怖い」「話すのが難しい」
そんな方のために寄り添うケアです。
💡 最後の一文
肥厚爪・巻き爪・爪が切れないとお困りの方は、
埼玉県ふじみ野市を中心に訪問フットケアを行っています。
お気軽にご相談ください。



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